前回の記事では、「皆はどうしていますか?」ではなく、
「私はどんな人として働きたいのか」「どんな人に見られたいのか」を考えることが大切だとお話ししました。
では、その「自分らしさ」を就活写真でどう伝えればいいのでしょうか。
就活の証明写真は、ただ顔が分かればいい写真ではありません。
写真を見た人に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらうための第一印象を伝える写真です。
だから私は、「笑ってください」とは言いません。
まずは、「この写真で何を伝えたいですか?」
ということです
就活写真で一番難しい質問
撮影した写真を見ながら、学生さんからよく聞かれることがあります。

どの写真がいいですか?
一番印象の良い写真はどれですか?
もちろん、撮影する側としてアドバイスすることはできます。
でも私は、すぐに「これが一番いいですよ」とは決めません。
なぜなら、就活写真には誰にでも当てはまる一つの正解はないと思っているからです。
そこで逆に、こんなことを聞くことがあります。



この写真で何を伝えたいですか?
実はこれが、学生さんにとって一番難しい質問なのかもしれません。
実は答えられない人がほとんど
でも、「この写真で何を伝えたいですか?」と聞かれて、すぐに答えられる学生さんはほとんどいません。
これは当たり前だと思います。
当スタジオでは、就活写真を撮影する前に簡単なアンケートに答えていただいています。
その中には、写真が得意か苦手かという質問や、どんな印象に見られたいかを考えていただく項目があります。
よくあるのが、「写真はちょっと苦手」
そして、希望する印象については、どの項目にも最高の★4を付けているケースです。
でも、これは決して悪いことではありません。
今まで「自分はどんな印象に見られたいのか」なんて、考える機会がなかっただけなんです。
「証明写真に方向性?」
「スタジオへ行けば、プロがいい感じに撮ってくれるんじゃないの?」
多くの方は、それくらいの感覚でご来店されるのだと思います。
だから、最初から答えがなくて当然です。


写真は撮る前から始まっています
では、「この写真で何を伝えたいのか」がまだ分からない学生さんと、どうやって撮影を進めていくのか。
実際には、私が質問攻めにするわけではありません。
ヘアメイクをしている間、メイクスタッフがお客様と自然に会話しています。
学校のこと。
アルバイトのこと。
就職活動のこと。
趣味のこと。
私は別の作業をしながらその会話を自然に聞いています。
すると、その方の雰囲気や話し方、笑い方、
緊張しやすいタイプなのか。話しているうちにどんどん表情が出てくる方なのか。
少しずつ、その人らしさが見えてきます。
就活写真の撮影は、カメラの前に座ってから始まるのではありません。
私にとっては、こうした時間もすでに撮影の一部です。
お任せでは、その人らしさは伝わりません
撮影が終わり、写真を選ぶ時にもよく言われます。



良いと思うのをお任せで!
もちろん、撮影する側から見て、表情や姿勢、写真としての仕上がりについてアドバイスすることはできます。
でも、これから就職活動をするのは私ではありません。
その写真で、初めて会う人にどんな自分を伝えたいのか。
そこまで撮影する側にすべてお任せで、本当にいいのでしょうか。
就活写真に一つの正解がないからこそ、
その人自身もまだ気づいていない魅力や、その人らしい表情があると思っています。
だから私は、こちらで一方的に「この写真が正解」と決めるのではなく、
一緒に考えて、一緒に選びたい。
そう思っています。
この写真で何を伝えたいですか?
就活写真は、
「真顔がダメで、笑顔なら良い」
という単純なものではありません。同じ人でも、少し表情が変わるだけで写真から受ける印象は変わります。
そして、その写真を見た人がどう感じるかも、人によって違います。
だから、相手がどう思うかを完全にコントロールすることはできません。
それでも、自分で考えることができることがあります。
「この写真で、自分の何を伝えたいのか。」
明るく話しやすい人に見られたい。
落ち着いていて安心できる人に見られたい。
一緒に仕事をしてみたいと思ってもらいたい。
その答えは、人によって違っていいと思います。
大切なのは、誰かが決めた「就活写真の正解」に自分を合わせることではなく、
自分が伝えたい第一印象を考えて、その気持ちを写真に込めること。
何も考えずに撮った写真と、
「こんな自分を伝えたい」と考えて撮った写真。
どちらが、写真を見た人に
「この人に会ってみたい」
と思ってもらえるでしょうか。
私は、カメラを向ける前に、その人と向き合いたいと思っています。
写真は、シャッターを押す前から始まっています。
そして就活写真を撮る前に、一度だけでも考えてみてください。
「この写真で、私は何を伝えたいだろう?」
そこから、自分らしい就活写真が始まるのだと思います。
では、なぜ就活写真で30枚以上も撮影するのでしょうか。
第5話では、何枚も撮影するからこそ見つけられる「その人らしい一枚」についてお話しします。
| 第1話 | 就活写真は真顔で撮ればいいと思っていませんか? |
|---|---|
| 第2話 | 就活写真で本当に伝えるべき第一印象とは? |
| 第3話 | 「皆はどうしていますか?」と聞く学生が増えた理由 |
| 第4話 | この就活写真で何を伝えたいですか? |
| 第5話 | なぜ就活写真は30枚以上撮影するのか? |
